安定したバランスに大切な5つの目標
安全で効率的な動きのためには、転倒しないためのバランス制御が大切です。
「バランスを良くするためには筋力を鍛えればいいですか?」
このように聞かれることがあります。
バランス制御には、運動出力だけでなく、筋肉からの感覚入力も大切となります。
通常、立っている姿勢は、それほど多くの筋活動を必要としません。
課題・環境に応じて最適な強さとタイミングで筋肉が働くことが大切です。
・荷重感覚がわかりにくい
・足が踏ん張りきれない
・力が入りすぎてしまう
バランス制御には感覚と運動の相互作用を考慮する必要があります。
では、安定したバランスに大切な5つの目標を確認していきます。
【バランス制御】5つの目標
バランス制御に重要な5つの目標が示されています。
健康な人は特に意識せずバランスは制御され、転倒することなく立つ・歩くができています。
脳卒中や腰痛、加齢により転倒が頻回となっている方は、バランスが非効率な要因を特定していくことが大切です。
具体例を挙げていきます。
姿勢を確かめる
自分の姿勢がどのようになっているか気づかないという方は意外に多いです。
傾いた姿勢で慣れてしまうと、真っ直ぐにすると「傾いた感じがする」とおっしゃる方もいます。
まずは、自分の姿勢がどのようになっているかを知ることが大切です。
「どれくらい重心移動ができるか」
立っている時、足の裏が床面にしっかり接地していることが大切です。
その中で、前後左右にどれくらい重心移動が出来るか確認してみましょう。
バランスを崩してしまう苦手なところが見つかれば、安定するためのバランス練習が必要です。
例えば、踵への重心移動でバランスを崩す場合は、背中を壁にもたれ安全な環境で重心移動練習を行うと効果的なことが多いです。
何かを持ちながらのバランス
例えばカバンを持ちながら歩くことを考えます。
この場合、カバンの重さに応じて倒れずに姿勢を保持することが求められます。
場合によっては、姿勢が傾きやすいカバンからリュックにする変更するなどの調整が効果的なケースもあります。
足の引っかかり
少しの段差でつまずく、ひっかかってしまうことがあります。
足の裏には多くの感覚センサーが存在しています。
細かな筋肉の柔軟性を確保し、可動性を引き出すことで「足がわかりやすい」と感覚が変化する方もいます。
頭を大きく振らずに歩く
頭部の位置や方向は、まっすぐな姿勢を保つための基準となります。
頭部が安定して位置にあることは、安定したバランスのためにも重要です。
・足を振り出すために体を傾ける
・膝折れがあり頭が傾く
・腕が重たく、いつも傾いている
頭部の安定性を確実するためにも、足や手の影響を考慮する必要があります。
頭を大きく振って歩いているケースは、一度全身の動きを確認してみることが大切と考えます。
まとめ
本日は、安定したバランスに大切な5つの目標というテーマで書きました。
転倒しない効率的な姿勢・動きのための手がかりになればと思います。
一人ひとりの動きの問題にあわせて、バランス練習を行っていくことが大切と考えます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
【十勝帯広 脳卒中後の整体】
MotorSense(モーターセンス)
代表 伊藤 広和
営業日時:17:40〜20:00(平日)/9:00〜20:00(土日祝)
【お問い合わせ】
☏:070−2432−6567
お問い合わせフォーム
【LINE公式アカウント】
References
1.Colum D MacKinnon.Sensorimotor anatomy of gait, balance, and falls. Handb Clin Neurol.2018