「観察・分析・判断」の質を上げる

脳卒中後のセラピー効果を高めるためには、仮説検証の精度を高めることが重要です。

精度を高めるのに、特別な才能や方法が必要なわけではありません。

何気ない動き、仕草、言動などからサインに気づく視点が必要です。

一日一日「観察・分析・判断」を意識して、その日のセラピーに取り組み関わることが大切です。

そして、継続的に徹底して実行することが仮説検証の精度を高めるためには重要と考えます。

「観察」を考える

「観察」とは、問題点を発見することです。

「問題点」を理解するために、広い視点で全体像を捉えることが大切です。

例えば、「第一印象」です。

・どのような人格か
・前向き↔後ろ向き
・協力的↔非協力的
・意欲的↔無気力
・落ち着いている↔落ち着かない
・自主的↔依存的
・安心↔不安

「疾患を診る前に、人を見る」という視点が大切と考えます。

「どんなことに困っていますか?」

とシンプルに聞いてみましょう。

こちらの仮説とは思いも寄らない答えが返ってくることもあります。

詳細な観察を急がず、まずは全体像を捉えながら、思いを共有することが大切です。

セラピーの進行とともに、第一印象がポジティブに変化していくことが理想的です。

「分析」を考える

「分析」とは、観察で発見した問題点について、「なぜ?」と仮説を重ねることです。

例えば、動作分析を進めるとき、出来ることから観ていきましょう。

・いつ、なぜ、どこで、どのようにしている?
・努力や代償は?
・もっと楽にできるようになるには?

軽症であればあるほど、正常運動の理解が求められます。

一方、出来ないことを観ていくときはどうでしょうか。

・なぜできないのか?
・どのようにしたらできるのか?
・補助具の必要性は?
・環境の工夫でできるのか?
・声掛け指示でできるか?
・課題は難しすぎないか?

重症であるほど、優先順位に迷うかもしれません。

アプローチを進めることは、検証作業となります。

目の前の患者さんの主要問題点を見極めつつ、仮説の優先性を整理しましょう。

出来ることと出来ないことの両視点は、分析をすすめる上で大切です。

「判断」を考える

この観察と分析を、正しく行うことができれば、具体的な「判断」に結びつけることが出来ます。

「いつ、どこで、どのように、なぜ」
ここを動作分析から判断できていると、セラピーのターゲットが決まります。
この判断で注意しなければいけないのは「主観」をいかにコントロールすることです。
・自分に都合のよい判断となっていないか
・正しく観察できているか

・分析の根拠は
常に正しい判断ができているか振り返りつつ、主要問題を捉えましょう。
潜在性を引き出すことができていれば、正当な判断ができていると考えます。

漠然と業務をこなさない

日々、同じことを漠然とこなすことはありえません。

例えば、「一週間前と全く同じことをしている」なんてことはまずないはずです。

コツコツと根拠を積み上げ、セラピーのブラッシュアップしていく、ここを当たり前にできることが大切です。

これは能力ではなく「考え方」です。

「観察・分析・判断」を意識した行動の繰り返しが、大きなセラピー効果につながると考えます。

まとめ

本日は、「観察・分析・判断」の質を上げるというテーマで書きました。

問題を捉え、すぐに正しい判断を下すことができれば、効果的・効率的なセラピーにつながると考えます。

 

以上になります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

少しでも明日の臨床につながれば幸いです。