足部の固有受容感覚と触覚の役割

こんにちは、ひろかずです。

 

「足部の固有受容感覚と触覚の役割」から、セラピー場面で何を思い浮かべますか?

 

立位姿勢の支持基底面は足底です。

 

立位の姿勢制御には、感覚の要素が重要であることは言うまでもないのですが、どのように役立っているかの理解を深められると良いかなと思います。

 

今回は、「固有受容感覚と触覚」にポイントを絞って考えていきます。

姿勢調整:固有受容感覚と触覚

立位姿勢のSway(揺れ)の調整に役立っています。

 

ここでポイントなのは、

小さな揺れの調整:触覚
大きな揺れの調整:固有受容感覚

これらが課題や環境にあわせて、相互に調整しあっているんですね。

 

 

試しに、立位姿勢をとってみましょう。

動かず止まった状況で、揺れをどの程度、感じますか?

ほぼ感じないくらい小さいな揺れではないでしょうか。

 

次に、限界まで踵へ荷重してみましょう。

危うく倒れそうになると、体の大きな揺れとあわせて、足関節の背屈(前脛骨筋)が起きます。

 

 

立っているときに、どんな感覚を頼りにしている、体感すると理解が深まります。

足底のメカノレセプター

足底の固有受容メカノレセプターの分布が描かれています。

特に前足部に多く点在しています。

これらがセンサーの役割を果たし、姿勢の安定に貢献しているといえます。

 

では、脳卒中後片麻痺の足部はどうでしょうか?

・高緊張例
足趾は開かず屈曲しており、母趾側は支持基底面として接地できていない。
踵骨は外側へ傾斜、足部は内反底屈し、足底全体は支持基底面として接地できていない。
・低緊張例
足部内在筋は萎縮し、足底全体は接地しているものの、外反扁平位で支持している。
下腿筋の活性化が不十分で、抗重力活動の持続性は乏しい。

あくまで例ですが、このような感じでしょうか。

 

足部のセラピーは、立位の姿勢調整に貢献できることを目指します。

 

どのような感覚情報を提供すると良いか?

立位姿勢の「揺れ」の変化はあるか?

ケース自身はどのように感じているか?

セラピストはどのように感じているか?

 

ここらへんを考えながら推論していくと、理解がより深まるかと思います。

まとめ

本日は、足部の固有受容感覚と触覚の役割について考えました。

立位姿勢による「揺れ」と感覚の重み付けについて考えると、ケースの理解が深まります。

 

 

以上になります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

少しでも明日の臨床につながれば幸いです。

 

 

References

1.Anne Kavounoudias,et al. Foot sole and ankle muscle inputs contribute jointly to human erect posture regulation.J Physiol. 2001 

2.Mario Bizzini. Sensomotorische Rehabilitation nach Beinverletzungen: mitFallbeispielen in allen Heilungsstadien.Georg Thieme Verlag.2000

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