【片麻痺歩行と体幹】胸郭と骨盤回旋のタイミング

速く滑らかに歩くためには、体幹回旋の協調性が大切です。

脳卒中後の片麻痺患者さんは、体幹回旋が少なく歩行速度は低下することが多いです。

・麻痺側上肢の振りが少ない
・麻痺側下肢は屈曲し、骨盤後退している
・胸郭と骨盤の回旋が乏しい

片麻痺歩行の臨床像を考えると、「体幹」のみならず「四肢」との関連性を切り離すことはできません。

「速く歩きましょう!」と言ってできるほど、簡単ではないのが現実です。

はじめに、体幹について確認していきます。

【片麻痺歩行】体幹の回旋

体幹回旋の観察は、水平面上での胸郭と骨盤の回旋運動です

骨盤が右回旋していれば、相対的に胸郭は左回旋していることになります。

実際に体幹アライメントを観察すると、回旋のみならず、側屈や屈曲の動きも不足していることがあります。

【体幹アライメント】
・屈曲‐伸展
・左側屈‐右側屈
・左回旋‐右回旋

よって、前額面・矢状面・水平面の動きを捉えることが大切と言えます。

動きの中で評価することが難しければ、まずは立位姿勢で評価しましょう。

静的姿勢でしっかり評価できれば、歩行中の動きも捉えやすいかと思います。

【片麻痺歩行】体幹の特徴

片麻痺歩行における、体幹の特徴について示されています。

まずは全体像を捉えましょう。

・非対称性:「傾いている」
・不安定性:「動揺している」
・固定的:「動きが硬い」

全体像で捉えた印象を、アライメントの観点で運動学的用語でできればOKです。

次のステップは、歩行周期のどこで起こるかを捉えましょう。

・立脚後期に、麻痺側骨盤が後退する
・立脚初期に、体幹屈曲する
・遊脚初期に、体幹側屈する

ここがわかれば、下肢と体幹の関連性を理解できたことになります。

【歩行】体幹回旋と四肢運動の関係

歩行と体幹回旋を考えます。

歩行における体幹回旋の役割は、垂直方向の角運動量の補正と考えられることが多いですが、ここでは違った視点で示されています。

「胸郭と骨盤の回旋運動が起こるのはいつか?」

①股関節と骨盤の同期
②上肢の振りのタイミング
③歩行速度(約3km/h)
四肢運動の関係を捉えることが重要であると言えます。
四肢機能が良いにも関わらず、胸郭と骨盤の回旋が少ない場合もあります。
この場合、回旋に伴う不安定を予期したバランス戦略を選択している可能性があります。
「胸郭と骨盤の回旋」は、多角的に要因を捉えていくことが大切と考えます。

まとめ

本日は、【片麻痺歩行と体幹】胸郭と骨盤回旋のタイミングというテーマで書きました。

胸郭と骨盤回旋は、速く滑らかに歩くためには大切な要素です。

体幹のみならず、四肢との関連性も考慮し多角的に要因を捉えることが重要と考えます。

 

以上になります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

少しでも明日の臨床につながれば幸いです。

References

1.Yunpeng Huang et al.The effects of stride length and stride frequency on trunk coordination in human walking.Gait & Posture.2010

2.Tamaya Van Criekinge et al.Trunk biomechanics during hemiplegic gait after stroke: A systematic review.GaitPosture.2017

3.Sjoerd M Bruijn et al.Coordination of leg swing, thorax rotations, and pelvis rotations during gait: the organisation of total body angular momentum.Gait Posture. 2008