【立ち上がり動作】足部と筋活動パターン
立ち上がり動作は、日常生活のさまざまな場面で行われます。
・トイレから立ち上がる
・ベッドから立ち上がる
立ち上がり動作の制限は、日常生活の制限につながります。
「立ち上がりにくい」
「立つのが怖い」
立ち上がり動作に難しさは、様々な訴えで表現されます。
これらの立ち上がり動作を難しくしている要因をみつけ、解決することが求められます。
本日は、足部と筋活動パターンの視点で考えます。
立ち上がり動作のシークエンス(4相)
立ち上がり動作の分析は、4相で捉えていくと理解しやすいです。
足部の位置に注目すると、膝関節よりやや後方に位置しています。
足部の位置が、膝関節の真下もしくは前方に位置している場合、「お尻が上がらない」のような、立ち上がりにくさにつながる可能性が考えられます。
試しに、普段の座っている姿勢から足部を1〜3cm前方に移動して立ち上がってみましょう。
「立ちにくさ」を感じるかと思います。
わずかな足部の位置の違いが、立ち上がり動作全体に影響していることが理解できます。
立ち上がり動作の筋活動パターン
立ち上がり動作の下肢筋活動パターンが示されています。
TA(前脛骨筋)の大腿筋群に先行する活動は、臨床上重要な視点です。
足部のセッティングの大切さを考えさせられます。
・踵が浮いていてつかない
・足関節を上げることができない
これらのTAの弱化または過剰な活動は、股関節・体幹筋の働きにくさにつながる可能性が考えられます。
離殿に失敗するケースは、立ち上がり動作前にTAの働きを確認してみると良いかもしれません。
立ち上がり動作 足部位置と筋シナジー
足部位置と筋シナジーについて示されています。
足部位置が、活性化される筋群の組み合わせと連動している点は重要です。
立ち上がり動作を分析する上で大切な視点です。
足部が、膝関節−股関節の筋活動にどのように関連しているか検証することが大切です。
足部の皮膚機械受容器
足部位置の違いは、足底の荷重感覚の変化につながります。
前足部のエリアは、機械受容器の神経密度は高く分布していることがわかります。
・足部の位置がわからないない
・足底の皮膚に硬さがある
感覚の影響は、運動の非効率性につながることが考えられます。
感覚のセンサーとして足部が働くことは、立ち上がり動作においても重要です。
まとめ
本日は、【立ち上がり動作】足部と筋活動パターンというテーマで書きました。
日常生活を考えても効率のよい立ち上がり動作は非常に重要です。
足部と筋活動パターンを捉え、アプローチへつなげていけると良いかと思います。
以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
少しでも明日の臨床につながれば幸いです。
References
1.M Schenkman et al.Whole-body movements during rising to standing from sitting.Physical Therapy.1990