【過緊張・筋肉】神経原性と非神経原性
片麻痺患者さんの筋肉の過活動は、ときに機能回復の妨げになることがあります。
・活動に伴う過緊張と痛み
・繰り返される過緊張による短縮
これらは臨床場面でよく経験します。
「筋肉の硬さ」における神経原性と非神経原性の相互作用を理解することが大切と言えます。
はじめに、上位運動ニューロン障害について確認していきます。
上位運動ニューロン障害
筋肉の過緊張や弱化により姿勢保持や移動能力は制限されます。
麻痺による姿勢保持の困難さは、非麻痺側の過活動や視覚依存による屈曲姿勢となり、過剰な努力性につながりやすいです。
経過とともに変化する筋緊張を分析し、過緊張の管理を進めていくことが大切です。
過緊張が強まる姿勢・動作を早期に見つけることがポイントです。
神経原性と非神経原性の相互作用
歩行により連合反応(Assosiated reactions)が出現するケースがいます。
過緊張を起こさないために「歩行しない」という選択肢はありませんよね。
②過緊張につながる姿勢・運動分析
③短縮を予防する管理
①は、遠位部の過緊張の背景に、近位筋の弱化や不活性がみられることを経験します。
②は、姿勢運動分析から、ポジショニング、シーティングによる管理が有効であると考えます。
③は、歩行中に上肢屈筋の過緊張がみられるケースがいます。ケアとして、歩行後に屈筋を伸張し長さを確保してみると良いかと思います。いつも硬さを確認しておくと、患者さんと共有できる評価指標の一つとなります。
固定化が筋肉の長さと硬さに及ぼす影響
固定化により筋肉の長さと張力に変化が起こります。
非神経原性の二次的な短縮につながると、最適な力を発揮することは難しくなります。
このことが、非常に重要で介入早期から管理していくことが大切と言えます。
【USN】筋の短縮
筋の短縮により、筋肉を形成する線維にも変化が起こります。
筋紡錘からの感覚フィードバックは働きにくくなることは、姿勢コントロールにも影響します。
神経原性と非神経原性の相互作用を捉え、筋肉の形状・長さ・粘弾性の分析していくことが大切と考えます
まとめ
本日は、【過緊張・筋肉】神経原性と非神経原性というテーマで書きました。
神経原性と非神経原性の相互作用を理解し、筋緊張を分析することが大切と言えます。
個々のケースの経過にあわせて、短縮を予防することが重要と考えます。
以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
少しでも明日の臨床につながれば幸いです。