【片麻痺の手】 皮膚の柔軟性を保つことは大切

皮膚の柔軟性を保つことは、手の感覚のために大切です。

・手が動かない
・手が硬い
・指が開きにくい

皮膚柔軟性の低下した手に、臨床場面で遭遇します。

「触っている感じがわからない」
「わかるけど鈍い」

手の感覚に関する訴えを聞くことも多いです。

皮膚の観点から、繊細で巧みな手の動きを支える感覚の役割について考えていきます。

硬い皮膚とやわらかい皮膚

硬く開きにくい手は、皮膚の硬さにつながっている可能性が考えられます。

・常に握りこみ、シワが深い
・長さの変化が起きにくい
・皮膚は硬く、粘弾性が乏しい

左図のような手は、指腹の弾力も乏しく、硬いことを経験します。

「皮膚の柔軟性はよくわからない」

セラピーをしていて、どれくらいが最適な柔軟性かわからないこともあるかもしれません。

非麻痺側と比較してみる

わかりにくいときは、左右差の比較がポイントと考えます。

皮膚の感覚受容器

皮膚の感覚受容器[1]が示されています。

・メルケル盤
・マイスナー小体
・パチニ小体
・ルフィニ終末

皮膚の受容器の分布位置、大きさの違いはポイントです。

・強く握る
・軽く触れる
・つまむ
・はさむ など

熟練した手の動きの表現はさまざまです。

表層に位置する皮膚の硬さはどのような影響をあたえるでしょうか?

各受容器の刺激変化は起こりにくくなることが考えられます。

適切な感覚入力が提供されなければ、「わかりにくい」と感覚・知覚の鈍さにつながる可能性があります。

次に、機械受容器の役割について確認していきます。

機械受容器の役割

機械受容器の役割[2]が示されています。

ヒトの手は、高感度センサーを備えた精密機器のようですね。

物の形状にあわせて把持の強さや構えを変化させ、それに応じて刺激される機械受容器にも変化が生じていることが考えられます。

「(皮膚)表面の触れているのはわからないけど、圧迫感はわかる」
「(形状)丸みはわからないけど、凹凸はわかる」

患者さんからの感覚・知覚の様々な表現から、感覚入力を推論することができるかもしれません。

皮膚の柔軟性と感覚の役割の相互作用を考えていくことが大切と考えます。

皮膚の神経支配〜二点識別覚は重要

手のリハビリは、二点識別覚が重要です。

【遠位部】
受容野が小さく、受容体密度が高い

ここは手のリハビリを考える上で重要な視点です。

ヒトの指先の繊細な動きは、わずかな変化を感知するセンサーによって支えられていると言えます。

仮に、二点を識別できず一点で触れている感覚であれば、物の立体感を捉えにくい手である可能性があります。

日常生活の手の皮膚ケア

麻痺手の手洗いです。

日常生活の皮膚ケアとして提案してみると良いかもしれません。

衛生面で良いことは言うまでもありません。

皮膚ケアの観点からも良いのではないでしょうか。

硬さのある指先や指の間、皺の間、手首など、手洗い石鹸を使用すれば抵抗感も少なく刺激することができます。

手洗いは一日一回は行うかと思いますので、手の皮膚ケアとして一度提案してみるのはオススメです。

まとめ

本日は、【片麻痺の手】 皮膚の柔軟性を保つことは大切というテーマで書きました。

手の皮膚の柔軟性を保つことは、感覚の役割を考える上でも重要です。

難しいときは、非麻痺側手と比較し、推論していくと良いかと思います。

以上になります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

少しでも明日の臨床につながれば幸いです。

References

1.Laurie Lundy-Ekman.Neuroscience – E-Book: Fundamentals for Rehabilitation.Elsevier Health Sciences, 2017.pp185-187

2.Paul A. Young, Paul Henry Young, Daniel Lee Tolbert.Basic Clinical Neuroscience. Lippincott Williams & Wilkins, 2008.pp131-133