平行棒内歩行から歩行器歩行への変化

定期訪問している帯広市のケアタウンとてっぽの丘るくる様の事例紹介です。

普段は車椅子を使用されている入所者様です。

はじめは「最近は歩いていないから…」と自信がない様子でした。

週1回の介助歩行を繰り返す中で、次第に「今日はうまく歩けた」「来週もよろしく」とポジティブな変化がみられてきました。

「歩くこと」はモチベーションとなります。

今回は、平行棒内歩行から歩行器歩行への変化をお伝えします。

下肢介助の平行棒内歩行①

初回は、「久しぶりに歩く」ということで、不安も強い様子でした。

左立脚期に、股関節は屈曲内転方向に崩れ、体幹は右側へ傾きが強まります。

【介助のポイント3つ】
・運動方向→股関節が伸びる方向
・タイミング→左下肢の支持(立脚期)
・強さ→動きを制限せず股関節が伸びる強さ

まずは、安心して歩けるよう、セラピストがしっかりと介助を行いながら練習を開始しました。

下肢介助の平行棒内歩行②

少しずつ「歩くことを思い出してきた」ということで、できるだけご本人様がバランスをコントロールできるよう援助します。

筋肉の働きに合わせて、介助(タイミングや強さ)を調整します。

荷重の感覚や力の入り具合なども確認しながら進めています。

下肢介助の平行棒内歩行③

この頃から、1往復から2往復と少しずつ頻度が増えてきました。

援助している下肢の筋活動も得られやすくなってきています。

下肢介助の平行棒内歩行④

少しずつ本人様にも自信がついてきています。

奥様の声援もあり、やる気upです。

自信がついてきた時に注意は、「リハビリ以外の時間に一人で歩いてしまうこと」です。

転んでしまっては元も子もありません。

ご本人様へもお伝えし「一人では危ないから歩かないよ」と納得してくれました。

施設スタッフ様への情報共有も忘れずに行います。

下肢介助の歩行器歩行①

歩行器歩行となりました。

初めは慣れないこともあり、体幹の屈曲が強いです。

下肢介助の歩行器歩行②

歩行器を手で支えながら、体幹の伸展がみられてきました。

介助歩行の変化

介助歩行の変化です。

左立脚期の援助で、荷重に応じた下肢筋活動(タイミング・強さ)が得られやすくなっています。

下肢の安定性が得られると目線は前方に向けることができています。

まとめ

今回は、介助歩行において、平行棒から歩行器歩行へ変化した事例紹介でした。

日常生活における自立を維持するための手段として、歩行練習は重要です。

小さな変化を大切にし、少しずつでもバランスや姿勢を維持する能力を引き出していきましょう!

以上になります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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