【神経系リハビリ】シナプスと神経伝達物質
神経系リハビリにおいて、神経伝達物質の正常な機能とシナプスの適切な構造を維持することが重要です。
神経伝達物質は、神経伝達を制御し、情報伝達の正確性を維持するために重要な役割を担っています。
・歩きやすくなる
・姿勢保持が安定する
中枢神経疾患(脳卒中、脊髄損傷など)の機能回復を考える上で、神経系の理解は重要と言えます。
シナプスとは
シナプスとは、神経細胞(ニューロン)同士の接合部分のことです。
ニューロン同士は、発火という電気信号を介して通信していますが、その信号を伝える場所がシナプスです。
シナプスには、神経伝達物質が存在し、神経伝達を行うための情報伝達機構があります。
シナプスにおいて、情報伝達の正確性が維持されることで、身体の効率的な動作を維持することができます。
神経細胞(ニューロン)の情報伝達
ニューロン同士の情報伝達は、電気信号によって行われます。
ニューロンは、細胞体から突起が伸びており、他のニューロンと接触するシナプスがあります。
電気信号は、このシナプスを通じて、化学物質の神経伝達物質によって伝わります。
神経伝達物質がシナプスを越えることによって、電気信号は化学信号に変換され、次のニューロンに伝わります。
このようにニューロン同士は、電気信号と化学信号を組み合わせた複雑な情報伝達を行っています。
神経細胞(ニューロン)の電気信号
ニューロンは、細胞膜上に電位差を持っており、この電位差がニューロンの電気信号であり、ニューロンの情報伝達に関係しています。
ニューロンの電位差は、ニューロン内と外のイオン濃度の違いによって起こります。
具体的には、細胞膜上にあるイオンチャネルが開いたり閉じたりすることによって、神経細胞内外のイオンの流れが制御されます。
このイオンの流れによって生じる電位差が、ニューロンの電気信号となります。
この電気信号は、ニューロンの突起を伝わり、他のニューロンとの接合部分であるシナプスへと伝わります。
このようにして、脳や神経系で情報伝達が行われます。
神経細胞(ニューロン)の化学信号
ニューロンの化学信号は、神経伝達物質とも呼ばれ、軸索末端から放出されます。
神経伝達物質は、ニューロンとニューロン、又はニューロンと筋肉、臓器などと接続する細胞との間で、化学反応が起こり伝達されます。
神経伝達物質には、アセチルコリン、グルタミン酸、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニン、GABAなど多数あります。
これらの神経伝達物質は、ニューロンの持つ特定の受容体に結合することで、次のニューロンや臓器などに影響を与えます。
脳卒中後の神経伝達物質システム
臨床場面の現象の変化に、ニューロンの情報伝達の理解は大切です。
例えば、脳卒中によってドーパミンを放出する神経が破壊された場合、パーキンソン病のような運動障害が現れる可能性があります。
とはいえ、神経系は複雑ですので単純に考えられないことも多いかもしれません。
大切なのは、現象と神経系の背景から、丁寧に臨床推論を進めることがポイントと考えます。
まとめ
脳卒中リハビリの機能回復を考える上で、神経系の理解は重要です。
神経系は多様であるため、一人ひとりに合わせた丁寧な臨床推論が大切と考えます。
以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
References
1.Per Brodal.The Central Nervous System. Oxford University Press, USA, 2010
3.B B Johansson.Brain plasticity and stroke rehabilitation. The Willis lecture.Stroke.2000
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